Eクラスの買取参考相場と傾向
メルセデス・ベンツ Eクラスの買取相場は、2022年3月以降、比較的安定した水準を維持しています。
メルセデス・ベンツのラインナップではほぼミドルグレードにあたるEクラスは、Sクラスよりもリーズナブルでありながら機能面は劣っておらず、高い人気を維持しています。
それどころか、現行モデルである5代目はSクラスとほぼ変わらない機能を有しているだけではなく、世界初の「エマージェンシーストップアシスト」と呼ばれる安全装置も搭載しました。
Cクラスとフロントマスクが非常によく似ていますがその差は歴然。
ミドルクラスに位置し、かつセダンという現状不人気と言われている車であるにもかかわらず査定では高評価を獲得しやすい車です。
2022年11月現在の買取相場は、3年落ちで約550万円ほど。
新車価格から比較すると約半分程度に落ち着いているものの、一般的にEクラスのような新車価格1,000万円オーバーの車はリセール低下が早いため、それほど珍しい傾向ではありません。
5年落ち・7年落ちとなると少し苦しくはなるものの、それでも200~300万円台の買取相場を維持。
先述のとおり不人気になりつつあるセダンを基本としている車の中では珍しい相場になっています。
また、一部のグレードは年式が古くなっても高額査定につながりやすい傾向にあります。
具体的には限定車や特別仕様車です。
決して数は多くなく、中古車市場に頻繁に出現するわけではありません。
しかし、それゆえに対象のEクラスそのものが高く評価され、結果的に高額査定に結び付くのです。
Eクラスにはセダンのほかにもステーションワゴンやカブリオレなどの違いがあり、購入する楽しみを与えてくれるという特徴もあります。
使い勝手の面で言えばステーションワゴンが、おしゃれさを追及するのであればカブリオレがそれぞれ人気です。
乗り心地は言うまでもなく上質で、その差はボディ形状に左右されないため、基本的にはどのタイプでも高額査定が期待できると考えていいでしょう。
ただし先述のとおり、セダン形状の車はEクラスを含めて人気が下火になっています。
背景には特有の鼻の長さ(フロント部分の長さ)が影響し、運転しにくさを感じるユーザーが後を絶たないためです。
もうひとつの理由として、セダン=年配向けのイメージがついてしまっていることも挙げられるでしょう。
Eクラスは若い人でも快適に運転できるような装備・工夫が随所にちりばめられています。
そのため、一般的なセダンより高額査定につながる可能性は十分にあります。
市場価値を確かめる意味でも、売却を検討しだしたらまずは査定に出してみるといいかもしれません。
Eクラスの買取時の注意点
メルセデス・ベンツ Eクラスの買取時の注意点として、オプションなどの装備をきれいかつ不具合がない状態に維持しておくことです。
インテリア・エクステリアともにきれいに保っておくことは当然ですが、それ以外のポイントも高いのがEクラスの特徴です。
特にオプションについては、単体で軽自動車1台分の値段になることも珍しくありません。
当然これらのオプションは非常に人気が高く、高額査定のきっかけになる可能性も十分にあります。
仮にオプション購入したものを取り外している場合は、査定員に一緒に見てもらえるような状態にしておきましょう。
装着し直すのも問題はありませんが、結果傷がついたり壊れたりしてしまっては意味がありません。
難しそうだと感じたら、無理に装備し直す必要はないことも覚えておきましょう。
Eクラスを高く買い取ってもらうコツ
メルセデス・ベンツ Eクラスは、1985年に登場したミドルサイズのプレミアムカーです。
上位モデルにはフル(ラージ)サイズのSクラス、下位クラスにはスモールミディアムサイズのCクラスが存在。
セダンのほかステーションワゴン、クーペ、カブリオレといった多彩なボディタイプがラインナップされ人気を博してきました。
そんなEクラスですが、中古車市場で人気のあるグレードやカラーがあります。
最新の中古車買取相場をもとに、高額査定につながる要素についてご紹介します。
Eクラスの人気グレード
メルセデス・ベンツ Eクラスの人気グレードは、以下の5つです。
E200 カブリオレ スポーツ(BSG搭載モデル)
E300 カブリオレ スポーツ
E300 スポーツ
E350e スポーツ
E450 4マチック エクスクルーシブ(ISG搭載モデル)
カブリオレやスポーツに人気が集中した形です。
上記の5種類は新車販売開始からそれほど間はなく、古いもので5年落ち程度です。
そのため最新の装備を備えているものばかりが上位にランクインしています。
例えば、買取価格がもっとも高い「E200 カブリオレ スポーツ(BSG搭載モデル)」は、最高額で720万円程度。
非搭載の同グレードでは400~500万円台まで下がっており、一概に同じグレードだから同じ買取相場になるというわけでもありません。
同じことが「E450 4マチック エクスクルーシブ(ISG搭載モデル)」にも言えます。
結論から言えば両者はメルセデス・ベンツ社におけるマイルドハイブリッドモデルであり、正式な名称は次のとおりです。
BSG:Belt-driven Starter Generator(スターターとジェネレーターの機能を兼ねモーターを強化したマイルドハイブリッドシステム)
ISG:Integrated Starter Generator(スターターとオルタネーターを兼ねたマイルドハイブリッドシステム)
大きな違いはエンジンの種類で、4気筒エンジンに装着されるものをBSG、6気筒エンジンに装備されるものをISGと呼んでいます。
ごく簡単に言い直せば、メルセデス・ベンツの中でもハイブリッドシステム搭載モデルのほうが人気が高いと言うことになるでしょう。
新車価格は最新装備を搭載している関係で高額にはなるものの、買取価格にもある程度期待しても良いと言えます。
なお、2022年11月現在、中古車市場でISGを搭載したモデルは「E450 4マチック エクスクルーシブ」以外には存在していません。
今後、カブリオレやクーペにも搭載される可能性はあるため、登場すれば高額査定の対象になる可能性はあるでしょう。
高い評価を得て査定される傾向が強いEクラスですが、先にも述べたとおり査定価格の下落幅が大きい点に注意しなければなりません。
上記の5種類を含めて考えても買取価格には大きな差がついており、年式によるリセール低下は想像以上に大きいと考えておくべきです。
Eクラスを少しでも高額査定してほしいのであれば、1年でも早いタイミングでの売却がおすすめです。
Eクラスの人気カラー
メルセデス・ベンツ Eクラスの人気カラーは以下の3色です。
ポーラーホワイト
オブシディアンブラック
イリジウムシルバー
7色のカラーラインナップがそろっているものの、華美なボディカラーはあまり人気がないようです。
Eクラスに求められる高級感を醸し出す関係で、鉄板の3色が上位にランク位しています。
特に、メルセデス・ベンツと言えば「ポーラーホワイト」と言っても過言ではない純白の白色は中古車市場でも高く評価されています。
また、それに次いで「オブシディアンブラック」の人気も高く、比較的高評価を受けることが多いようです。
「ポーラーホワイト」と「オブシディアンブラック」はいずれも傷や汚れが目立ちやすいという欠点を持っています。
査定の有無にかかわらず、大切に洗車やワックスをしておきましょう。
Eクラスの人気オプション
メルセデス・ベンツ Eクラスの人気オプションは以下の3つです。
AMGライン
グレードにもよるが、総額50~60万円程度するオプションパッケージ。ホイールが2インチ大きくなること、タイヤがランフラットに変更になることなど、走行面に関係する装備も多い。ほとんどはデザインに関係するものばかりだが、非常に人気が高く、高額査定の対象になりやすい。
エクスクルーシブパッケージ
インテリアの装備をパッケージ化したオプション。高級オーディオセットやヘッドアップディスプレイなどが有名。また、リアシートにもシートヒーターが装備されるため、家族やビジネスで後部座席にひとを載せる機会が多い人からも重宝される。空気清浄機能もついており、人気は高い傾向にある。なお、E450のエクスクルーシブパッケージとな内容が多少異なる。
パノラミックスライディングルーフ
Eクラスに開放感を与えるオプション。パッケージではなく単体購入が必要になるものの、比較的背が低いEクラスに頭上の開放感を与えてくれる。巻き込み防止機能が付いており、安全性も高いため人気。E450では単体購入になるが、E450であれば上述のエクスクルーシブパッケージに含まれる。