スペイドの買取参考相場と傾向
スペイドはトヨタ社が販売していた4ドアトールワゴン車です。大きく開くスライドドア低床設計で誰でも乗り降りしやすい優しい設計となっており、室内空間も広く使い勝手のいい車としてファミリー層に需要がありました。2011年に販売終了したラウムの後継車として、ポルテとともに誕生しました。ポルテが可愛らしい印象の車なら、スペイドは直線的なデザインでスタイリッシュな印象を受ける車です。デザイン面だけでなく燃費性能や動力性能にも優れ、販売から約一カ月で月間目標の3倍を超える受注を達成しました(ポルテも含む)。名前はトランプの「Spade」と英語の「Space(空間)」、「Wide(広い)」に由来しています。実際、名前にふさわしい広い室内空間を誇り、スペードのようなクールなデザインをしています。2012年から販売されており、マイナーチェンジなどはありましたが、1つのモデルがずっと販売されていました。しかし、2020年に販売を終了しており、現在は新車で手に入れることができなくなっています。そんなスペイドの現在の買い取り価格の相場を見ていきましょう。
3年落ち
スペイドの中でも後期に発売されたモデルが該当するゾーンです。2017年、2018年、2019年にそれぞれ一部改良が行われており、快適性や安全面の向上が行われており、スペイドの中で一番のスペックを誇ります。特別仕様車もいくつか登場しました。買取価格はグレードにもよりますが平均すると70万円ほどとなっています。残価率は40%程となっており決していいとは言えない残価率です。
5年落ち
スペイドの中でも中期に発売されたモデルが該当するゾーンです。2016年からスペイドではトヨタセーフティセンスCが全車で標準装備となり紫外線カットガラスも標準装備となりました。3年落ちの装備には劣りますが、十分な安全性能や快適装備が整っています。買取価格はグレードにもよりますが、平均すると50万円ほどとなっており、3年落ちからかなり下落しています。残価率は20〜30%未満となっており、かなり厳しいといえるでしょう。
7年落ち
スペイドの中でも中期に発売されたモデルが該当するゾーンです。このころから、エンジンが1.5Lエンジンのみとなりました。また、安全性能や快適装備面では3、5年落ちよりかなり劣っています。買取価格はグレードにもよりますが、平均すると30万円ほどとなっており、残価率は10〜20%程となっています。
スペイドの買取時の注意点
スペイドは、正直人気車種とは言えない車でありリセールバリューもかなり低い車種です。価格の下落幅もかなり大きいです。2020年に販売が終了している影響もあるのでしょう。もし、買取を考えていらっしゃる方はお早めにご検討ください。
少しでも、高く売るためには車をきれいな状態で保っておくことが大切です。特にスペイドはその室内空間の広さや低床設計で乗降性能が高い点から、人の乗り降りだけでなく大きな荷物を載せるのに適した車です。そのため、傷や汚れが付きやすいという特徴があります。公式もその点を理解し、洗濯可能なシートカバー付きの特別仕様車を販売したほどです。そのため、シートカバーをつけたり掃除するなどして室内のコンディションをきれいに保っておくようにしましょう。
スペイドを高く買い取ってもらうコツ
スペイドは、残念ながら買取価格があまりよくない傾向にあります。販売が終了している車種というのも大きいですが、人気車ではなかったため中古車市場での流通も少ないからというのも大きな理由です。しかしながら、ファミリー層からは人気のある車ですし、安全性能や燃費性能も優れた優秀な車です。そこで、少しでも高く売るために人気のあるグレードやカラー、オプションについて知り、車のアピールポイントを見つけていきましょう。
スペイドの人気グレード
・X
・Y
・F
・G
以上の4つが中古車市場で多く流通している車種になります。これにプラスして特別仕様車などもあります。まずは、このノーマルスペイドのグレードについて解説していきます。
まず、スペイドのエントリーグレードはXになります。Xはエントリーグレードのためあまり装備は充実していませんが、そこまで装備にこだわらない人には手が出しやすいグレードです。買取価格は年式にもよりますが30〜50万円ほどとなっています。
次にグレードが高いのがYになります。Xの装備に加えて、6:4分割可動式リヤシートやベンチシートクッショントレイが追加されています。そこまで、Xと大きな差はありません。若干インテリアが違う程度の違いなので、なくてもいいかなというものもあります。買取価格は30〜60万円ほどとなっています。
次にグレードが高いのがFです。こちらもYの装備とほとんど変わりませんが、運転席にアームレストがつきます。そのため、Yでも十分スペイドを楽しむことができます。買取価格は30〜70万円弱となっています。
以上の3つのグレードは、装備面に関して大きな差はありません。元々の装備が充実しているためでもあります。そのため、買取価格に大きな差はありません。また、年式によってかなり価格に開きがあります。おそらく、一つのモデルで10年ほど販売してきたため途中のマイナーチェンジなどによる機能面の差が影響していると考えられます。
そして、最もグレードが高いのがGになります。Gになると快適装備が格段に向上します。他のグレードではオプションだった「ナノイー」パッケージとスーパーUVカットパッケージが標準装備となります。オートエアコンにもなるためより快適な車内にすることができます。買取価格は30〜80万円ほどとなっています。年式も新しく、走行距離が短ければ100万円で買い取ってもらえる可能性もあります。
ついでに特別仕様車についても触れておきます。スペイドは特別仕様車をいくつか出していますが、高額で取引されているのは、F“Queen III”、F"GLAMPER"、”Safety Edition”などです。これらが高額買取されやすいのは機能面が充実していることもあげられますが、年式が新しいモデルなため比較的高値で取引されています。F“Queen III”は2017年、F"GLAMPER"は2019年、”Safety Edition”は2020年に販売されており、まだまだ新しい車です。そのため買取価格は80〜100万円ほどとなっています。
スペイドの人気カラー
・ブラックマイカ
・ホワイトパールクリスタルシャイン
・ボルドーマイカメタリック
以上の3色がスペイドの人気カラーとなっています。やはり定番の白と黒は人気のようです。ボルドーマイカメタリックは、一見派手な色に見えますが、かなり深みのあるまさにワインのような紫をしており、高級感を感じるカラーとなっています。スタイリッシュなスペイドと相性のいいカラーです。
スペイドの人気オプション
・SRSサイドエアバッグ・SRSカーテンシールドエアバッグ
こちらは必須オプションとしておすすめします。こちらのサイドエアバッグやカーテンエアバッグは搭載を義務付けられている国もあります。乗員の身の安全を守るうえでは必須でしょう。特にファミリー層に人気のスペイドだからこそ、ご自身だけでなく小さなのお子さんの命を守るためにつけておきたいオプションです。
・スマートエントリーパッケージ
スマートエントリーでドアの施錠や解錠を簡単に行うことができます。電子キーを携帯しておくだけで施錠・解錠ができるため荷物が多い時などに役立ちます。また、エンジンもプッシュスタートボタンを押すだけとなっています。さらに、盗難防止システムもついているため安心です。そのため、ぜひつけておいてほしいオプションの一つです。
・純正のナビゲーション
ナビゲーションは必須のオプションです。つけるならディーラーなどで純正のものをつけていないと買取の際有利には働きません。ファミリーカーとして人気の車ですので、ご家族でドライブなど行くことが多いのではないでしょうか。そのため、こちらのオプションは必ずつけておくべきです。
・ディスチャージランプ・LEDランプ
スペイドはハロゲンランプが全車に標準搭載されています。ハロゲンランプでも十分なのですが、LEDランプは圧倒的に寿命と視認性が違います。最近の車ではLEDランプが標準搭載となっている車もあるので、LEDランプだと買取の際もマイナスになることはないでしょう。
・HIDパッケージ
トンネル進入時などに自動でライトが点灯してくれる機能です。トンネルから抜ければ勝手に消灯もしてくれます。大変便利な機能です。買取の際は有利に働くかもしれません。